読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

どちらを選んでもいいですよ

のんびりやってます

運動会の手つなぎゴールは無かったっ”ぽい”

社会

今日の午後2時頃に放送されたTBSラジオの『たまむすび』で以前から調査が続けられてきたある問題に一応の決着がつけられていました。それは「小中学校の運動会で手つなぎゴールが本当にあったのか」というものです。この件に関するコーナーの録音は、6月20日まで以下のリンク先から誰でも聴くことができます。よろしければ聴いてみてください。ちなみに私は直接本放送を聴いていました。たまむすびの本放送ではBGMがカットされなかったり、他のコーナーも聴けたりするので、ポッドキャストだけではなく直接ラジオやradikoで聴いてみるのもおすすめします。

www.tbsradio.jp

http://podcast.tbsradio.jp/tama954/files/20160613_gum.mp3

番組内では「手つなぎゴール」の存在を紹介する読売新聞、朝日新聞の記事を徹底的に検証し、実際に当事者の教員に取材をして「手つなぎゴール」の有無を確認していきます。また、最も古い「手つなぎゴール」の証言者であるアグネス・チャン氏に直接インタビューまで取っていました。

その調査の結果、運動会での「手つなぎゴール」を直接見たという人に行き着くことは出来ませんでした。教員たちは皆「手つなぎゴール」を見たことがないと証言し、新聞記事の内容に懐疑的な発言を述べます。また、アグネス・チャンのインタビューによって、実は本人が直接手つなぎゴールを見たことがないという事実が明らかにされるのです。結局あらゆる手を尽くして調査しても、「『手つなぎゴール』があると『聞いた』」という伝聞情報しか見つけることは出来なかったのでした。ただし、5月2日の放送では「徒競走のゴール直前で生徒を並ばせる光景を見た」という証言を得ることはできました。しかし、それですら「手つなぎ」の状態でのゴールではなかったということです。番組としては「運動会の手つなぎゴールは無かったっ”ぽい”」と結論づけています。

今回の調査では明らかにされたのは、大手新聞社と言えども、その報道内容の信ぴょう性は鵜呑みにできないということでした。複数の情報源にあたることの重要性や、情報の真偽を冷静に判断する必要性が改めて認識させれました。

また「大手新聞社の記事」というお墨付きによって、真偽が不確かな情報がメディアや著名人の間に拡散していく現象が興味深かったです。6月6日の放送では「手つなぎゴール」に関する著名人の発言や文章の数々を赤江珠緒さんがとんでもない早口で読み上げていました(この時の早口の巧みさはさすがプロだと感心しました)。

ちなみに調査の過程では「手つなぎゴール」の存在は否定されても、それに近いような行為が実際に教育現場で行われていた実態も付随して紹介されていました。「運動会で順位をつけない」「ゴール手前でストップする」「同じ足の速さの人だけで徒競走をする」などです。これもまた調査、検討すべきだというリスナーの投稿もありました。これについての放送作家さんの考えは「この番組はあくまで『手つなぎゴール』の有無に絞って検証をしたい。それ以上の問題を扱うのはSession22のような報道番組の仕事」というものでした。確かに教育やデマ、流言に詳しい評論家の荻上チキさんが扱うべき案件でしょうね。

というわけで面白い放送を聞けて今日は大満足でした。TBSラジオさんはいつもの事ながら良い仕事をしてますよ。